少なくとも2回は台風が来たのに・・
昨年(平成30年;2018)の年度末12月に、神社境内地の山の中で、1匹の蝉の脱け殻を見つけました。
その蝉の脱け殻は、小さな榊の木の葉に、しがみついていました。
おそらく、昨年の夏(7月か8月)に脱皮した蝉の脱け殻だと思うのですが、
その後、少なくとも2回は台風が来て、その間もずっと落ちずにいた、ということになります。
発見したその日も、山風が吹いていて、木々の枝葉が揺れていました。
「こんな状態で5ヶ月以上も落ちていないなんて・・ しかも台風が来ても落ちないって・・」
そのとき、その蝉の脱け殻を採取しようと思ったのですが、「いや、まてよ」と、
どこまで落ちずにいられるのか、観察を続けることにしました。
新年(平成31年)となり、1月、2月、3月、4月と過ぎ、、そして5月、令和元年を迎えました。
その間、風が吹こうが、雪が降ろうが、雨が降ろうが、この蝉の抜け殻は落ちませんでした。
あじさいの6月も過ぎ、7月に入ると、今年も蝉が鳴き始めました。
見に行くと、相変わらずそこに居ました。
「この蝉の脱け殻は、平成から令和に渡ってがんばり続け、しかも再び夏を迎えた、、すごい蝉だな・・」
その姿を見ていると、
「もう十分だから、ゆっくり休んでいいよ。 この1年間、ほんとにご苦労様。」
という想いがわいてきたのです。
そこで、蝉の脱け殻を採取することに決め、天神様の縁日(25日)をその佳き日と定め、
天満神社の夏祭り7月24日・百燈祭の翌日、7月25日に、その蝉の脱け殻を(榊の木の枝ごと)採取しました。
そして、お祓いをして祝詞奏上した後、丁重に収納箱に納め、
魔除け天神の眷属(けんぞく;神様の遣い=神使)として、拝殿内の神棚に安置しました。
雪降る、寒い日も。
そして、また夏を迎えた。
ここまで落ちないのは、なんかもう、神懸かってますよね。
なんと、7月25日の天神様の日に、もう一匹の蝉が同じ場所で脱皮しました。
早朝に見に行ったときにはいつもの1匹でしたので、
新たな1匹は、まさに7月25日(天神様の日)に脱皮したんですね。
まるで、この蝉が、
「これまで一人がんばってきて、寂しかったでしょう、、ごくろうさま」
と、ねぎらっているかのようでした。
・・それにしても、
これだけたくさんの木があって無数の葉があるのに、どうしてまたわざわざこの木の葉で脱皮したんでしょうね。
しかも、他の日でなく、採取しようと決めた7月25日ぴったりの日に・・・
ほんと、不思議です。
魔除け天神(若狭野天満神社)の神様の遣い、眷属へ
1年もの長い間、つかんで離さず落ちなかったその凄い力を
どうか、私たちにもお授けください。
そして、もう1匹の蝉を引き寄せたように、
良いご縁を引き寄せ、互いにつかんで離さず、
幸せな縁結びとなりますよう、見守っていてください。